こんばんは。こぐまです。
最近は韓国語学習者の人口も増え、学習歴が短くても高級レベルの検定試験に合格したり、ネイティブのように話せる人もいる。すごいなぁどうなってるんだってビックリすることもありますよね。
その一方で「わたしは〇年勉強してきたのに全然話せない」とか「〇級に落ちてしまった」とか不安を抱え挫折しそうな方もいると思います。特に試験を受け終わったこの時期は「もう韓国語やめようかな」なんて思っている方もいるんじゃないでしょうか。
でもちょっと待って!
学習歴だけ無駄に長い、こぐまが思ったことを書いてみます。
韓国語学習 むかしと今
わたしが韓国語に出逢ったのはいわゆる韓流ブームのはじまり、韓国四天王の時代です。(なんか昔話みたいに聞こえますね……)
四天王のひとり、ウォンビンに心を奪われた20代のうら若きこぐまは彼の話す韓国語の美しい響きに魅了され、「わたしもいつかウォンビンと韓国語で話すんだ!」と当時書店では珍しかった韓国語のテキストを購入し、カナダラ……から独学で覚えました。
その後中国語スクールの中の韓国語クラスへ。
週1回レッスンに通いますが、当時の韓国語の音源と言ったらテキストについているCDくらい。オンラインレッスンもなかったし、今で言う「推し」の映像とかインタビューとかにもありつける方法は皆無。あっても雑誌とかネットの記事とか文字ばかり。
ですから、わたしを含め学習歴の長い学習者さんは圧倒的に「生の韓国語」に触れる機会そのものが少なかったのではないのかなと思います。今は、YouTubeに音楽配信、すぐに生の韓国語を聞けるし、推しのインタビュー、出演した番組を観てモチベーションもあがるし、SNSを通じて韓国の方と直接お話したりもできる。勉強法だって無限大。そう、環境が全然違うんです。
だから一概に「学習歴〇年」というのは比較対象にならない。比較するべきものでもないと思います。
そのうえでグループレッスンでご一緒した韓国語を短期間で習得している方々の共通点について考えてみました。すると……
- 現代の文化を最大限に有効活用している
- 情報を発信、勉強会を開催したり能動的に行動
- 推しがいる
- 勉強量が半端ない
- 韓国語を発することに前向き
ということを発見。とにかくアグレッシブなんです。そしてテキスト1回やって終わりじゃない、何周もしている。たとえ学習歴が1年だろうと2年だろうと多分わたしの10年分くらいをぎゅっと凝縮した時間の濃さを過ごしているんです。かっこいい方ばかりで心の中ではこっそり「先輩!」と呼ばせていただいています。
で、たどり着いた「どうしてたった〇年で……」の答え。
魔法を使っているわけでも、ずるをしているわけでもなく、短い期間に成果の出る方法、時間と情熱で韓国語に向き合っているからなんだなぁと思うわけです。
一方、わたしのように長い間「教科書しか勉強してこなかった」ひとたちも決して熱く向き合ってこなかったわけではない。多少遠回りだったのかもしれません。でも、その教科書で学んだ積み重ねは誰かに奪われるものではない。そして韓国語とともに過ごした〇年は何物にも代えがたいものだったはず。
だからまずは韓国語に費やした時間、ひとつのことと向き合ってきた自分に誇りを持って前を向きましょう。そのうえで、いいなと思うほかの学習者さんの勉強法を真似してみる、今まで自分がやったことのなかった勉強法にチャレンジしてみるのはいかがでしょうか。
ところで正しい勉強法って?
正しい勉強法ってなんでしょう?
どうやったらネイティブのように話せるのでしょう?
韓国語が全部聞き取れるようになるんでしょう?
「〇〇するといい」「〇〇はする必要がない」など様々な情報が飛び交う現代。個人的には韓国語というものに触れてさえいれば「無駄」はないと思っています。同時にこれやれば「絶対」伸びるというような劇薬もない。
なぜなら人それぞれ持っている語学センスも習得力も、はたまた韓国語に使える時間だって違う。じゃあどうするか、とにかく自分で自分の道を切り開くしかない。あれもこれも試してみて、あれは違った、これは続けられそう。そうやってトライエラーを続けていくうちに自分に合った勉強法が確立していくのではないでしょうか。
こぐま的学習法
こぐまの学習法に興味はないわという方はすっ飛ばしてください。
最近パダスギやシャドーイングを取り入れている方をたくさんみかけます。わたしも以前、パダスギ40日連続チャレンジをしました。
2分程度のニュースを毎日1本。もうこれ以上は聞き取れないという限界まで何度も聞いてスクリプトを確認、聞き取れなった単語を練習するというかたちです。当たり前のことですが、知らない単語は聞き取れない。最初は泣きたくなります。あまりに聞き取れないから。知っている単語、ニュースによく出る単語が増えることで自分が伸びていることを感じられる学習法でした。
いきなり本場のニュースに挑むとあたって挫けてしまう可能性大なので、スタートとしてはこちらがおすすめ。
黄色い矢印の表紙です。11月末に改訂版が出るそうですのでそれを待ったほうがいいかも。
ただ、今はパダスギはやっていません。なぜか。
「わたしには」負担が大きかったから。誰かがいいよっていう学習方法もこれやると伸びるよって聞く方法も自分でやってみなければ自分に合っているのかどうかわかりません。誰かには無理!な勉強法も誰かには楽しい!だったりするわけです。悩んでいる時間があるならまずはやってみる。それがいちばんです。
その代わり、自分に無理なく続けているのはシャドーイングです。
音声に影のようについて口に出していくあれです。NHKワールドニュースの韓国語版を使っています。
日本のニュースを韓国語で伝えているものです。わたしは子どもの送迎などで車に乗ったらシャドーイングと決めています。1日5分~10分。意味まではとらなくても大丈夫。とにかくアナウンサーになりきって真似して口を動かす、それだけです。韓国語のリズム、抑揚、韓国語が口から出てくるということに慣れるために。
音読ももちろん大事ですが、正しい音を聞かずに間違った発音で音読し続けていてはもったいない。音読する場合も音源を聞いてからがお薦めです。
時間がない、お金がないはすべて言い訳。今は時間がなくてもお金がなくてもやる気があれば勉強できる時代です。(←自分への戒めをこめて言ってます)
「車に乗ったらシャード―イング」のようにルーティーンとして習慣化すればこっちのもん。小さなことからこつこつと。まずは5分あれば大丈夫です。音源もなんでも大丈夫。
で、何が言いたいのか?
みんな違ってみんないい。
正しい勉強法なんてないんじゃいっ!っていうことです。
誰かと比べるんじゃなくて、ハングルなんて文字をただの記号にしか見えなかった自分を思い出してください。今はゆっくりだとしても読める、意味のわかる単語がある、推しのアニョハセヨ、サランヘヨを言葉として受け取れる。そんな自分、成長してるじゃないですか~。
人間は自分以外の人間の視線を気にし、こころのどこかで自分と他人を比べてしまうもの。もし、そんな気持ちが強くなってしまったら情報をシャットアウトしましょう。自分を癒してくれるものの中にこもりましょう。そして、元気になってまた戻ってくればいい。
できない自分を、怠けちゃう自分を必要以上に責める必要はなし。だって人間だもの。せっかく韓国語の大海原に乗り出したみなさんが、大波を恐れて出発地点に戻ってしまったり、小さな岩に当たって転覆してしまわないように。
猛烈にゴールを目指すもよし、ゆっくり周りの景色を楽しんで遠回りをするもよし。韓国語王に俺はなる!もよし。自分だけのコースを選んで自分のペースで。
あっ、恥ずかしながら……わたしの学習歴は17年です。
ね、大丈夫、17年でもこんなもんですから。初級の方に聞かれて答えられないことたっくさんありますから!(←自信を持って言うことではない)
ぜひぜひ皆さんも迷って悩んで、それでも目的地に向かおうとする気持ちだけは捨てないでくださいね~ってお伝えしたかったんです。あっ目的地だってなくていいんですからね~。
以上、こぐまでした。