気をつかわないで心をつかう。
ほんのちょっとの違いですが、大切にしていることです。
「気を使わないでね」と言われるのと「心遣いありがとう」と言われるのって印象が違いませんか?
人付き合いで大切なこと。
相手はもちろん自分も無理をしないこと。無理をしない関係であること。
だから、変に気を使うのではなく、自分の気持ちを心遣いというかたちで相手に届ける。それが自然にできたらいいなと思います。
わたし自身、若い頃は気を使いすぎていました。
空気を読んだり、先輩の機嫌を敏感に察知したり。人間関係を築くためにはそれが大切だと思っていました。
挨拶はきちんとして、常に先回りをして……そんな風にいつも神経を尖らせて、相手に嫌われないように、自分を下にするクセがありました。
するとどうなるか。円滑な人間関係を築くどころか、相手も「この人は自分より下なんだ、どう扱ってもいいんだ」って認識してしまうんですね。無視をされても何も言えず、相手の機嫌に合わせて振り回されるような経験は1度や2度ではありません。
そんな時、思っていました。
こんなに気を使っているのに、何が悪いんだろうって。
気ばかり使って、「自分」を持たないわたしは、相手にとっても「いない」に同然の人物とみなされたのでしょう。
歳を重ねたこともあり、だんだんと人付き合いに対する緊張感もとけ、構えなくなりました。すべての人に好かれることはできない、誰にとっても「いい人」になる必要はない。すこしずつ、そんなことにも気が付いたからかもしれません。
自分にとって大切でない人たちに気を使うのではなく、
自分がそのままで受け入れてもらえる人たちに心を遣う。
これからの人生、人付き合いを楽しんでいこうと思っています。