このお題を書くのにあたって、最近泣いたのはいつだったのか思い出すことから始めました。
若い時は職場の意地悪な先輩にいじめられては泣き、お客さんに怒鳴られては泣き……しょっちゅう泣いていた記憶がありますが、いい歳になってから泣いたことと言えば、誰かとの悲しい別れ以外に思いつく涙がありませんでした。
でも、あれ?少しまえに涙ぼろぼろこぼして観たドラマがあるぞ、何だったけ?
思い出しました!
「39歳」です。
やはり、これも死を扱ったドラマでした。39歳という絶妙な年齢がまた共感できる部分も多く、最終回には泣きに泣きました。大切な友達が万が一、余命わずかだと知ったなら、自分の命の期限を知ったとしたら何ができるだろうか、と考えながら。
実は、わたしの韓国語の先生は3年前に亡くなりました。
育児で韓国語教室に通えなかった産後、近くに住む韓国人の先生に来ていただき、月2回レッスンをお願いしていました。引っ越してからは月に1回、時間がある時にお願いするかたちで不定期ではありましたが先生とのお付き合いは10年にもなりました。
先生自身が予習復習をして授業に臨んでくださる熱意のある人でした。次のレッスンの約束はしなくても、連絡さえすれば先生にいつでも会えると思っていました。
ところがある日、先生は白血病にかかっていることがわかりました。
ただただ回復を願っていましたが、残念ながら先生は戻ってきてはくれませんでした。
長い時間お世話になりながら、一緒に撮った写真は一枚もありません。
いつでも教えてもらえると思っていた韓国語はもう教えてもらえません。素晴らしい先生が隣にいながら、意欲的に勉強しなかったことを後悔しています。
お盆の今日、先生もご自宅に帰っているでしようか?
先生に教えてもらった韓国語、わたしの人生の中で「かたち」にして、先生に報告できるように頑張ってみるつもりです。